朝、立ってリビングに入る私をお出迎え。
尻尾を振って挨拶した後は、また座り込んだ。
まだ不調のようである。
すぐ庭に連れ出し排泄させる。
病人になったのんは、痛々しくて可哀想でついつい過保護になる。
しかも、噛むこともなく悪戯もせず。
手のかからないのんは、実に愛らしい。
のんちゃん・ラブ。である。
そんな猫っかわいがりをする犬に嫉妬する奴がいた。
娘である。
「お母さんはどーせ、のんの方が可愛いんでしょ・・・」
とうじうじ言う。
そーですね、のんは口答えもしませんしね。
と内心思う。
座っているだけののんは、ぬいぐるみの様で
元気のない姿は心の奥がきゅーんとなる程愛らしい。
で、親父に憎しみが沸くのだ。
あんた、何したんだよ。早く行けよ、病院。
だが親父は仕事で遅いのだった。